1963年製、Ludwig Jazz Festivalスネアを手に入れた話の続き。
RingoがThe Beatlesの最後のメンバーとして加入し、デビューしたのが1962年後半期。
同年にファーストアルバムである「Please Please Me」をレコーディングしているが
そのときはまだPremierのセットを使用していた。
翌年の1963年、RingoはLondonのドラムショップであるDrum cityへ赴き
LudwigのBlack Oyster Pearlのセットをオーダーしている。
そして、記録によると納品されたのが1963年の5月。
Ringoが使用していたスネアも1963年製というのが通説である。
当時のLudwigの生産ラインとしては、DownbeatのセットにはJazz Festivalではなく
14×4 Downbeat スネアが付属してたので、Ringoのものはキットとスネアが一致していない。
よってRingoのドラムセットはバラバラで集められた個体たちであろうと言われている。
アメリカで作られ、その後イギリスへ輸出、ロンドンで販売されたことを考えると
1962年末~1963年の1~4月に生産されたものである可能性が高い。
なので、今回入手した1963年1月に生産されたこのスネアは
RingoがBeatlesで演奏していたJazz Festivalにかなりロットが近いと思われる。
ほんの数か月、もしくは数年の生産期間が異なるスネアが
そのスネア独自の特異的な音を出すのかというと...それは「ない」。
まぁ厳密に言えば同時期に仕入れた木材は繊維組織の質が近いので
かなり近い響きをすることは間違いない。
だが自分はそんな音の違いは聞き分けられないし、こだわるつもりはない。
1963年製にこだわらなくても、同じ60年代のJazz Festivalならまぁ似たり寄ったりのサウンドだろう。
ドラムなんざヘッドやフープのチョイスで大幅に異なるサウンドになるし
ましてやVintage drumなんて個体差が激しい。
なのでRingoと全く同じ音を出したいというつもりは毛頭ないのだが
Ringoが使用していたスネアと同時期の同じ仕様であるというだけでただ単純に嬉しい。
Vintageにあまり興味がない自分がここまでこだわりを持つのは、ひとえにBeatles愛である。
当時と同じ機材でThe Beatlesの曲をプレイすることは、この上ない喜び(=自己満足)である。
0 件のコメント:
コメントを投稿