2015/11/22

宝物かも



LPフレームに収まった、The Beatlesの1st Album。

二十歳くらいの時に神保町の中古レコードショップで購入したもの。
UK盤でも何でもない、国産ステレオ盤のEAS品番。
でも、かなり年季が入っていて雰囲気があり、気に入っている。

2015/11/11

ジェダイ最高評議会


週末は旧友のQ氏とスタジオ入り。一緒にスタジオに入るのは、実に10年以上ぶり。
昔は正月2日の朝一からドラマー同士でスタジオ入りしたり、よく楽器屋を荒らして回ったものだww
今回は製作しているプロトタイプの中の一部を持ち込み、試していただいた。

渾身の初作から最新作まで、スネアが並ぶと圧巻。
私は万人ウケするドラムを作りたい訳ではなく
たくさんの人が違いを認識できる、個性のあるタイコを目指している。
従って、ノーマルなエッジはマホガニーモデルのみで
残りは全て他に類を見ない、変態的なエッジ形状のスネア。

ドラムは自分が叩く音以外にも、誰かに叩いてもらって客観的に音を聞くことが大事。
二人でスタジオ入りすることによって、普段聞くことのできない
離れた場所でのスネアの鳴り方を確認できた。

一通り試してQ氏が気に入ったのは、Full contact edgeをアレンジしたもの。
このスネアの特徴は、基本的なメイプルらしさはよく出ているものの
独特なエッジ形状より音がややつまり気味で、レンジは狭く、打感も硬い点。
詰まり気味の音が逆に個性的でもあり、良い言い方をすればまとまりがあるとも言えるけれども…。

自分の目指しているベクトルとは異なるため、基準外となっているスネアなのだが
予想に反して、それが気に入ったとのご意見。
個人の感性や求めるものの違いというものを実感した。やはり道具は適材適所なのか。

現役のバンドドラマー、またドラムテックとして、様々な意見、提案を頂いた。
オタクな製作サイドとはまた別の視点で、まとまりの良さや現場での用い方などを議論でき
大変有意義な時間であった。



様々なタイプのタイコを作って思うことは、広義で言えばやっぱりタイコは
根本的に“その材質の”、“そのシェルサイズの”音を大きく外れない。
つまり、どんなパーツをつけても、どんなエッジを施しても
構成する大半を占めるベース部分の音は不変なのである。

だからこそ、シェルが勝負なのであり、シェルは個性を発揮する重要な要因である。
大小含んだカスタムドラムの各メーカーは、世界的に
シェルの違いで差別化をはかる流れになっているのはそういったことなのだろう。

私のような個人が汎用的なシェル素材を用いて勝負するのであれば
その可変域は思った以上に狭いのかもしれない。
しかしながら、その中ででも個性を出せないか努力をしている状況である。

製作したどのタイコも、既製品のスネアに負けない精度があり、良い音を奏でる自信はある。
しかし自分が目指しているのはそこではない。
他と似通った音を出すタイコなら、自分が作る意味はない。
なぜなら、素晴らしい音のタイコはこの世にたくさんあるから。
同じものなら、わざわざ自分が作らなくてもいい。

長いドラムの歴史の中で、まだドラムが秘めている可能性というものを引き出したい。
自己主張ばかりではいけないが、marketing hypeではない、確固とした音を確立したい。
そして、それを気に入る人がいるのなら
ぜひ音楽の中で生かしていただきたいという思いである。