ほぼ10年前に作った、このスネア。
14インチ、メイプルシェル、10テンション。
ドラムに秘められた可能性を、さらに追及すべく
一般的なベアリングエッジとは一線を画す
新しいエッジ形状を模索していた頃に作ったもの。
“ドラムヘッドとの密着度は高めた上で、ヘッドをバウンスさせる”
というコンセプトでベアリングエッジをデザインして
実際に具現化できた点は良かったが、なにせ音は全然気に入らなかった。
という訳で、ここらでエッジをリニューアルすることに。
どのみち、これは実験モデルであり、気に入らなければ
ベアリングエッジを切り直すつもりでいたので、深さ7インチで作っておいたのだ。
エッジを作り直しても、深さ6.5インチになる。
まずは、既存のエッジの切り落とし。
これをサンディングでやると死ぬほど大変なので、ノコギリで切り落とす。
しかし、これもまた、結構大変な作業だった。
エッジを切断後は、切断面の水平出し。
グレード00の石定盤を使って、完璧な水平に仕上げる。
その後は、ベアリングエッジの切削。
今回新しいルータービットを導入し、その間アイディアを温めておいた
全く新しいエッジタイプに挑戦。
ルーターで切っただけでは、まだ未完成。研磨をしないといけない。
切れまくるビットなので、エッジのとんがりもすごい。
サンディングを行い、エッジトップに少しアタリを付けると共に
表面を塗装していると思わせるくらい、滑らかに研磨する。
そして、無事に、設計通りのベアリングエッジの仕上がりとなる。
そして、各種パーツを取り付け。
もうスタンダードとなっている、ボルト関係の締め付けトルクの統一。
スクリュートルクは、すべて1.4Nで揃えた。
今回も実験なので、古いヘッドを付けようと思っていたが
新しいエッジの音を最大限評価すべく、トップもボトムも真新しいヘッドに。
新品ヘッドのパリッとした音は、最高である。
そして、完成。
しつこいようですが、ロゴバッジは、“仮”です。
いざ、スタジオで試奏。
うむ、一番気になっていたタッチは以前よりも良くなった。
良い音で鳴るけど、チューニングレンジは思ったよりも、狭い。
プレスフープとダイキャストフープのどちらも試したけど
結局、プレスフープのオープンさがあったほうが、このスネアには合ってるかな。
試したいエッジ形状が、あと4種類くらいあるが
ここから、さらに変えてみようかと。
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