2014/11/13

Nothing's gonna change my world.

作業をしていると、懐かしいものが出てきた。
以前にカバリングの実験を行ったシェル断片である。

接着剤の種類や貼り付け法によるカバリングの接着強度を検討したもの。
3Mの工業用両面テープやContact cementを使用してメイプルシェルに貼付。
“接着剤による違い”、“圧着と圧着無し”などいくつかの対照実験的な評価を行った。
もうかれこれ5年前の話か。

検討を行い試作も経て選定された手法で、今のところ自分がwrappingしたドラムは
カバリングの浮き等のトラブルは皆無である。

Wrapは経年変化の中で、シートの収縮やラグの張力によってシワが寄ったり浮いたりする。
接合部の接着が剥がれてしまうものもよく見かけるであろう。

それらのトラブルの最も大きな要因は、Wrapの素材の性質だと思っている。
残念ながら熱に弱い、勝手に燃え出す(笑)、収縮しやすい、割れやすいものが一部存在する。
一旦は、最初からそのようなタイプのwrapは用いないことが無難か。
あとはやはり貼り付けの方法や接着剤の種類がモノを言うだろう。

またWrapをきれいに保つには、管理の方法が大事。
Wrap仕上げのドラムはある意味ラッカー塗装のものよりも管理がデリケート。
炎天下の直射日光に長時間さらす、車に積みっぱなしは言語道断である。
基本を守り、あとはきちんとケースに入れて管理すれば
まず大きな損傷に見舞われることはないだろうと思う。

2014/11/11

Several Ludwig Supraphonics

(出典:IKEBE楽器HPより)
IKEBE楽器さんからLudwig SupraphonicのBlue/Olive badgeが付いたモデルが
なんと“池部楽器店・40周年記念モデル”として発売になった。
モノはまぁ普通の現行のLM-402だけど、特定の楽器店のオリジナルモデルとして発売したのは
本当に驚いた。Ludwig社として世界発の出来事ということ。
それだけLudwig製品を同店が日本国内でたくさん販売し、売り上げてきたということだろう。
両社の信頼関係が厚いことが伺える。

一方、年末に向けて、本国アメリカではSupraphonic発売50周年を記念して
50周年記念バッジを付けたLM-402が発売になった。
名前は「LM-40250」。(そのままやん)
2009年のLudwig 100周年記念バッジは結構ダサかったけど、これはまぁまぁかっこいいかな。
年末商戦に向けて、このバージョンも日本に入ってくるのでしょう。

ちなみにSupraphonicって60年代初期からあったような気がしたが
それらのメタルスネアは“ブラス”シェルであり、名前も「Super-Ludwig」という別物である。
1964年になって、シェルの素材は明記せずに
The new one-piece Acousti-perfect seamless shellと謳い新たなモデルとして登場した。
その名も「Supraphonic」。
Supraphonicって日本語で言うと“ひとつ上の鳴り”っていうニュアンスかな?
今からちょうど50年前の話である。

謎のシェルの正体はアルミニウムにクロームメッキかけただけってのが通説だが、
アルミシェルの響きが素晴らしいことをこの世に知らしめた名器であることには間違いない。