Ludwigの不朽の名作であるSpeed Kingペダル。
1930年代に初登場し、歴史の中で様々な著名ドラマーらに使用され
その完成度の高さから、いまなお世界中のドラマーを魅了し続けている。
そのため巷では“ペダルの王様”と言われている(らしい)。
その王様だが、ビーターを固定する部分が“蝶ネジ”であり
指で締めるためいまいちトルクが弱く、演奏中にビーターがすぽっと抜けてしまうことが唯一の弱点。
解決策として、ネット上に転がっている情報では
TAMAの角頭ボルト「MS612SH」に交換しようというものがある。
交換するとチューニングキーで回して固定できるため
より強くトルクをかけて締め上げることができ、また見た目もスッキリする。
ただ個人的にはこの方法は手放しでおすすめはできない。
自分自身も2年ほど角頭ボルトに交換して使用していたが、思わぬ有害事象を発見した。
角頭ボルトの先端の直角部分とビーターのシャフトが斜めに当たるため
チューニングキーを使ってハイトルクをかけていくと
角頭ボルトの先端が負けて徐々に潰れてきてしまうという問題が発覚。
潰れて変形してくると、取り外し時などにボルト穴のネジ回しに支障が出てくる。
ネジの回しがだんだん固くなってきて、不自然でおかしいなと思ったら
ネジの先端の変形していることが判明した。
そのままではペダル側のボルト穴までバカになってしまう危険性があり
速攻で純正の蝶ネジに戻した。
しかし今度はネジ山をクリーンアップし、グリスをしっかりつけて、回転をスムーズにした。
しっかりグリスアップすると、蝶ネジでもかなりハイトルクで締まる。
スタジオでかなり激しい使い方をしてみたが、ビータの固定は全く問題なく
なんだ、最初からオリジナルの蝶ネジで良かったのかと思わされた。
より確実な解決策としては、ビーターのシャフトのボルトが当たる部分に切り込みを入れることだろう。
もしくは各社で売っているビーターシャフトのストッパーでシャフトがはずれないように固定すること。
Speed Kingペダルはなかなかローテクなペダルだが
①折り畳みでき、持ち運びが容易
②独特のダイレクトドライブの形状から、踏み込みよりやや遅れて打面を叩く(タメができる)
ところが最大の魅力だと個人的に思っている。
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