前回チューニングキーについて記述したが
チューニングキーのバリエーションというものは
ひと昔前と比較にならないほど、本当に多彩となった。
Tハンドルやラチェットタイプ、はたまた左右非対称の形のものなど。
現代のドラマーは以前よりも選択肢が広がって、とても喜ばしい状況と言える。
選択できる幅が広く、価値観も多様なので、基本的には
それぞれ自分が使いやすいものを自由に使えばいい。
そんな中、個人的に愛用しているのは、Premier社の『618』。
“ハイテンションドラムキー”と呼ばれる部類。
ドラムメーカー各社が、同じようなハイテンションドラムキーを販売しているが
これはオールブラック塗装で精悍なイメージ。さらにハンドルにラバーコーティングがされており、手に優しい。
また、デカイから見つけやすいし、まず無くさない(笑)。
ハイテンションドラムキーは、マーチングスネアドラムの
ハイテンションなチューニングを目的に売られているが
もちろん、通常のドラムにも使用できる。
小さいチューニングキーを指先で回していくのは、たまにストレスフル。
一方で、このドラムキーはレバーが長いために、テコの原理で回転させる力が少なくて済む。
マーチングドラムより圧倒的に低いテンションの一般のドラムのチューニングにおいては
より軽い力で回せるということである。
ハイテンションドラムキーと言えば、以前はDW傘下の
PDP社のハイテンションドラムキーを使っていた。
ドラムテックがよく使うよ!という売り文句の(?)、DWのハイトルクドラムキーと同サイズ。
DW製は黒だが、黒より黄色の方が目立つよなと思い、こちらを選択。
これもそれなりに気に入ってたが、結局は、さらにデカいほうが実用的であることが分かり
スイッチした次第。
さて、大きいチューニングキーほど、テンションボルトを回す時のトルクを感じやすく
それが利点とされているが、一般的にはその理解で正しい。
但し、それはあくまでフープに曲がりがなく、テンションボルトも
きちんとメンテされたドラムでの話。
テンションボルトが錆びてるわ、ちゃんと注油されていないわだと
同じテンションであってもトルクにばらつきが出てきてしまうことは、想像に難くない。
従って、ドラムのチューニングにおいては、トルクが基準ではなく
あくまでヘッドのテンションが主体であるべきと思う。
(ラチェット型チューニングキーを使わないのも、その理由である)
ちなみに使用するドラムキーの最低条件として
四角穴が鋳造型ではなく切削型であること、というポイントがある。
安売りしているチューニングキーなど、たまに鋳造型があり
それらは使っているうちに、四角穴が負けて広がってきてしまう。
金属以外でできた樹脂製のチューニングキーも同様である。
今回のドラムキーはどちらも切削型。
ステンレスなど、剛性の高い金属で作られているとなお良し。
チューニングキーネタは続く。
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