さて、『ドブリー・クアトロ』ソケットがただの四角ソケットだったら
特に目新しさは無かった訳ですが、今回、特殊8角形という形状で作成しております。
これは二重四角と呼ばれる、工具の世界では既存の形状(技術)であり
6角ボルトに対して、12角ソケットがあるように
四角ボルトに対して、倍の8角のソケットになっています。
しかし、特殊8角形と称している通り、通常の8角形ではなく、下記の図のように
四角が二つ交差している形状です。これにより、どんな角度からでも
四角頭角がフィットしやすくなっているわけです。
世の中のボルトは6角ボルトが主流ではありますが
自動車製造の一部では、四角ボルトというものが用いられています。
かなりの少数派に含まれるマニアックなボルトですが
こういうニッチなネジに対応するために、自動車整備用工具の業界では
4角や8角ソケットが市販されております。
“あれ?同じ四角だから、ドラムのテンションボルトにも使えるんじゃね?”
と気づいたのが、開発の発端でした。
まぁ、オタクですので、当ソケットと似たコンセプトとして
某楽器店で、台湾製12角の1/4インチソケットをドラムチューニング用として
販売していることも知っております。
実物を見たことはないですが、写真で見るからにこれはスプラインソケットで
3重四角ではなく、2重六角の12角がメインの
六角用ソケットではないか、と思っています。
8角以上にフィットしやすいかも知れないですが、多角ゆえに頭角との接地面が
極端に少なくなることに加えて、ドラムメーカーによって
テンションボルトの頭角サイズが割とばらつきが大きいため
はまらない、もしくは接地面が少なくブカブカで回せないであろうと思います。
つまりは、ドラムのテンションボルトサイズの四角頭角に対しては
接地面積の確保、将来的ななめにくさより、8角が限界であると考えます。
ちなみに、『ドブリー・クアトロ』シリーズは、私が全信頼を置いている
日本の世界的工具メーカー様に依頼し(説得し)
幾度もの協議を重ねた末に、生産をしていただけることになりました。
自動車整備や工業目的のプロの工具メーカーの設計、生産ラインで作るものですので
楽器メーカーの作るドラムチューニングキーとは、根本的な作りからして異なり
精度、品質や耐久性に関しては、群を抜いております。
これまでのドラムチューニングキーとは、いわゆるレベチであり
それが故に、プロの方々にも自信を持ってお勧めできるのです。
(続く)
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