ドラムを始めたばかりの人は、自分にどんなスティックが合っているのか
その判断材料すらない訳で、スタンダードと呼ばれるものを使ったり
有名ドラマーのシグネチャーモデルを使ったり
はたまた、安いスティックを使ったりすることが一般的である。
経験を積むうちに、スティックの取り回しやすさや、手の中でのフィット感、
リバウンドの拾いやすさ、叩いたときの音色、などの判断基準が生まれてきて
徐々に、自分の好みが分かるようになる。
自分は、ドラムを始めたての頃、しばらく台湾製の安いスティックを使っていたが
アメリカへ遊びに行ったときに、Zildjian Drumsticksの
細い6Aから16mmくらいのRockシリーズまで買ってきて
ちゃんとしたスティックを色々試して、模索したことを思い出す。
そして、最初に自分の定番となったものは、Promarkの『420 Mike Portnoyモデル』。
決してテクニカルプレイをやっていた訳ではないのだが(汗)、これがしっくりきた。
ナイロンチップで、口径13.5mmとやや細めのモデル。
ライブなども含めて、しばらくメインとして君臨した。
そして、しばらくした後、Pearlの『樋口宗孝モデル』に出会い
口径の太さと、先端寄りのウェイトバランスがクセになり
15mm径のスティックにハマったものだ。
オーク、メイプルなどの素材違いや、同口径の他のモデルなど、色々試し
やっぱり、ヒッコリーの樋口モデルが至高、となった訳である。
先日、このようなブログ投稿をしたのだが
その後数名の心優しい方々から、樋口モデルに代わりとなりうる
その後数名の心優しい方々から、樋口モデルに代わりとなりうる
ドラムスティックの情報をいただいた。
それは、Vaterの『Universal』と呼ばれるモデル。
Vater 『Universal』 |
Vater社の公式ウェブサイトでは、以下のサイズとのこと。
Length 16" = 406.4mm
Grip 0.595" = 15.1mm
樋口モデルは全長410mm、口径15.0mmであり
長さと口径はわずかに異なるものの、近似しているサイズである。
さらに、Sturdy neck and rounded ball/barrel hybrid style tipとのことで
まさにその通りで、樋口モデルにクリソツ。
ネットで調べた限りでは、Vater社は昔Pearlのアメリカンシリーズの
生産を請け負っていたそうで、現行ラインナップに
その名残のモデルがいくつか残っている、とのことだが、本当だろうか。
故・青山純さんが樋口モデルの愛用者だったことは有名な話であるが
Vaterの青山モデルの左手用は、まさにUniversalとのこと。
Vaterのスティックは、昔Chad Smithモデルを少し使用していた経験があるが
木目が揃っており、材質が良い印象。仕上げも丁寧。
Universalは楽器店の店頭でチェックしたことはあったのだが
実際に入手して、じっくり試してみた。
形としてはほぼ似通っており、遜色ない印象。
しかし木材が同じヒッコリーでも樋口モデルよりも粗なのか、重量が軽い。
現行の樋口スティックで言うと、国産の111HCよりは
アメリカ産のSTH111に近い感触。
練習パッドでじっくり叩いた感じだと、あれ、不思議。
あまり違和感がなく、結構叩きやすいかも。
次に、実際のドラムセットで叩いてみたが
やはり樋口モデルのほうが芯のある音が出るが
装飾符などは、逆にUniversalのほうがやりやすい...。
素人が使う範囲内としては、遜色なさそうな印象である。
もし樋口モデルが入手できなくなったら、十分に代替となりうると判断。
いやはや、目から鱗でした。
ありがたいです。
(続く)