さて、Vater Universalスティックの評価にあたり
今回まじまじと、バリエーション別のPearl 樋口モデルの形状について、調べてみた。
ストックの中に、旧型のPearl 111モデルが、奇跡的に1ペアずつ残っており
それも合わせて、評価する。
ご覧のように、新旧モデルがズラリ。
こちらが、現行のモデルたち。見た目がオサレになった。
上から
・111HC(日本製アメリカンヒッコリー)
・111AC(日本製ジャパニーズオーク)
・STH-111(アメリカ製スタンダードヒッコリー)
現行モデル |
そして、こちらは、懐かしの旧型モデル。
ブラックレターの字体で書かれた、このロゴが渋かった。
旧型のオークも所有していたが、現在は残っていない。
旧型モデル |
Vater Universal |
樋口モデル、通称Pearl 111のカタログサイズは、いずれも
・口径 15.0mm
・長さ 410mm
なのだが、並べてみると、微妙に長さが異なることが分かる。
使い慣れているという意味では、自分の基準は
旧型のアメリカ製スペシャルヒッコリー(111SH)なのだが
計測してみると、口径がまさかの14.9mmくらい。
全長も、まさかの408mm。
おいおいおい、マジかよ、と。全く気付かなかった。
一方で、後続モデルである、現行のアメリカ製スタンダードヒッコリー(STH-111)は
口径はしっかり15.0mmで、全長も410mmと、カタログ表記通り。
チップの形は、“卵型+樽型”というオリジナル形状で
新旧パッと見は同じだが、よく見ると微妙に違って、現行のほうが気持ちずんぐり。
重さについては、
旧型アメリカ製 63&66g
現行アメリカ製 56&56g
と、旧型がやはり重い。
この重さこそが樋口モデルという感じだが、もちろん個体差の可能性もある。
ショルダーのテーパーの仕方は同じ。
グリップエンドは、現行のほうが丸みを帯びている。
さて、現行の日本製は、ヒッコリー・オーク共に
口径15.0mmで、全長410mmと、カタログ値通り。
ただ、チップの形が完全に“卵型”。
あれ、樋口モデルは、伝統的に卵型+樽型なのに、どうしてこうなった?
ちなみに、旧日本製モデルは、しっかり従来通りの卵型+樽型だったことを確認。
モデルチェンジ時に、形状の引き継ぎはしっかりされたのだろうか。
あっ、現行カタログにも、Oval(卵型)と書いてるし...。
重さは、
ヒッコリー 63&63g
オーク 58&59g
まさかのオークよりも、ヒッコリーのほうが重い。
ちなみに、さすがに現行モデルは重さのマッチングの精度が高く
そこは企業努力や技術の進歩を感じている。
さて、本題はVaterのUniversalとの比較なのだが
上記のように、同じ樋口モデルとは言え、新旧各モデルの形状の違いが目立ち
どれが自分のスタンダードなのか、分からなくなってしまった(爆)。
まぁ現実的なことを考えて、現行のアメリカ製スタンダートヒッコリーを
基準にして、比べてみたい。
VaterのUniversalは、口径が0.595インチ (=15.1mm)であり
実際の計測でも15.1mmであり、樋口モデルよりも、0.1mmだけ太い。
その差は感じるときもあれば、感じない時もある。
全長のカタログ値は、16インチ (=406.4mm)のはずなのだが
実際測ってみると、なぜか409mmあり、410mmに近似している。
テーパーの形状はほぼ同じ。
チップの形状は、Universalも、“卵型+樽型”なんだけど
少し形が違って、より樽型に近い。
重さは、
Universal 51&53g
現行アメリカ製 56&56g
と、振った印象通り、Universalのほうが、やや軽い。
ちなみにこの二つ、同じ工場で作ってるんですかと思うほど
木材の質が酷似しており、クリアラッカーの仕上げも全く同じに感じる。
まさかのVater社のOEM??(教えて中の人)
ひぐっつあんは、他にもVic FirthやAHEADにもシグネチャーモデルがあり
ご本人は後年はAHEADばかり、使っていた記憶がある。
Pearl以外のスティックは、サイズが全然違ったり
ナイロンチップだったりで、手を出したことはない。
とまぁ、新旧モデル並べてみて、比較してみたら、色んな発見がありましたよ、と。
旧型モデルは、貴重な参考資料として、このまま使わずに保管していく所存。
先述の通り、Universalは十分に樋口モデルの代替になりそうな印象だった。
Universalは1ペアしか注文してないのに、1ダース届いたりしているので
今後も長く使っていこうと思います。
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