2022/10/08

ドラムシェルのトルク管理

ひょんなことから、ドラムのラグを留めるスクリューの
締め付けトルクの管理を始めた。


ラグスクリューの増し締め作業は、多くの人が
ドライバーで締め付けるという方法で行っていると思う。
私の場合は、ラチェット付きのヘックスソケットで締め付けて
なんとなくトルクを統一していた。

しかしながら、以前から、より正確なトルク管理ができればと思っており
そのために、プリセット型のトルクレンチの購入を検討していた。


だが、トルクレンチは大抵は3/8インチ以上の規格が多く
ドラムに使うには、トルクレンチ本体がでかすぎる。
1/4サイズのトルクレンチもあるが、それでもまだでかい。
しかも、どう考えても50~100Nmなんてトルクはドラムにはかけない。

探してみると、コンパクトサイズのデジタル式のトルクレンチというものもあったが
結構いいお値段がして、導入を躊躇していた。
さらに、アナログ式だがトルクドライバーというものもあった。
これなら極小トルクの設定もできて、ドラムに向いてそう。
細かくトルクを設定して、規定のトルクで締め付けることができる。
海外製だとドイツのWihaやWera、日本製だとSK11やトーニチの物が市販されていた。
さて、どうしたものか。

そんな中で、安価で1/4インチヘックス規格の超コンパクトな
トルク管理ツールがあることを知り、試してみた。
PROCHIの『スマルク スリーブ』シリーズ

PROCHI『スマルク スリーブ』

これは元々は精密機器のトルク管理するものであり、大きさが非常にコンパクト。
ヘックスソケット状で、ドライバーやラチェットなど様々なツールを連結できる。
規定トルクに達すると空転して、それ以上トルクがかからず
オーバートルクを防止できる、という機構が素晴らしい。

組み合わせる工具は、やりやすければ何でも良いのだが
ある程度力をかけるため、ドライバーだと、手首に負担がかかってしんどい。
よって、スピンナーハンドルか、Tハンドルがおすすめである。
私は色々試した結果、現在ではPBのTハンドルを使用している。



さて、それでは実際どれだけのトルクでスクリューを締めるべきか。
緩いのは言語道断であるが、逆に締め付けすぎも良くないと言われる。
理論的には、ギターのネックジョイントのボルトオンネックの締め付け具合と同じ話。
緩みにくく、かつシェルを締め付けすぎないトルク、という塩梅が重要である。


まず、適切なトルクとは、スクリューのサイズによって変わる。
ドラムのラグスクリューのネジ径は、ほとんどがM4である。
(たまにジャパニーズヴィンテージにはM5を使っているケースもある)

M4に適した締め付けトルクは、スクリュー自体の材質により変わるが
ほとんどの資料で1.0~2.0Nmの範囲で記載されている。

盲点なのは、どのドラムでも同じトルクが求められる、というものではなく
ドラムシェルの素材や構成により、最適なトルクは変わってくる点である。
例えば、金属胴は実は木胴よりも横からの圧力に弱いことが多く
過剰なトルクをかけてしまうと、シェルを変形させる恐れもあり危険である。


色んなトルクを試した結果、私が出した結論は
・硬いメイプルシェルの場合は、1.4Nm。
・薄い金属胴や柔らかい木材の場合は、1.0~1.2Nm。
・強固な厚いシェルの場合は、2.0Nmまで可。

もちろん、ラグのスクリューだけでなく
ストレイナーやバットの取り付けトルクもすべて同じく統一する。

実験としてメイプルシェルに3.0Nmまでかけたことがあるが
ここまで締め付けると、いくら叩いてもスクリューが緩まないものの
ラグがシェルへ結構な力で食い込むことになる。
物によっては、ラグがぶっ壊れるかも。



さて、演奏家として大事なことは、トルクを統一することより
その出音がどうかである。
適当に締め付けたものと、トルクを厳密に統一したものと
果たして差はあるのか?

実は、正直言うと、トルク管理により劇的に音が変わることは期待していなかったのだが
しかし実際にやってみると、心なしか雑味の無いスッキリした音になっている。
チューニングも普段よりも安定している気がした。
これはなかなかの収穫である。

増し締めする時に、ぼーっとしながら何も考えずに
順番にトルクアダプターで締め上げていくだけなので
全く神経を使わないので、精神的にとても楽。
それで、トルクが正確に揃ってしまうのだから、一石二鳥である。

PROCHI以外でも、『ANEX トルクアダプター』『TONE トルクグリップ』など
類似品はいくつかあり、いずれも安価で購入できる。


高価なものでもなく、トルク管理ができて幸せになれるアイテム。
トルクを統一することのデメリットは全く無いので
こんな良いもの使わない理由はない。

スネアだけでなく、ドラムセットにも有効と思われる。
ドラマー、ドラムビルダーの皆様にはぜひおすすめしたい。(案件ではありません)

2022/09/27

ドブリー・クアトロ用ケース

先日、ドブリー・クアトロのチューニングキーの
専用のケースを作って欲しいと、リクエストをいただきました。


ひとまず、ドブリー・クアトロの大きさは
 ・横幅 10.0cm
 ・縦    5.6cm
 ・厚み 2.0cm
になります。

個人的には、複数個のチューニングキーをまとめて
工具ケースに入れて移動し、単品では持ち運ばないのですが
単品ケースとしての理想は、薄くて、軽く
ズボンのポケットに入れてもかさばらないもの、と思います。

専用ケースはすぐには作れないですが
単品用として、いくつか持ち運びケースを使用してみて
おすすめできそうなものをご紹介したいと思います。


①キーケース

『MUJI キーケース』

キーケースとは文字通り、主に鍵を収納するケース。
これは無印良品の製品ですが、世の中には
色んな種類がキーケースが販売されておりますので
サイズさえ適合すれば、どんなものでもいいと思います。



手持ちのこのケースは、偶然にもジャストフィット。
軽くて、柔らかい素材で、使い心地も良く、専用ケースと言えるほど最適です。


②バネ口ポーチ

『ELECOM イヤホンケース』

両サイドから押して、開け口が開く仕組みのバネ口。
ちょっと懐かしい感じもしますが、これが割と実用的なんです。


これも大きさ的にちょうど良い。
ケース自体が薄いので、ポケットに入れたときに違和感がありません。
こちらのものはソフトレザー製で、手にもよく馴染みます。


片手で開けて取り出すことができるのは、なかなかの利点。
そういう意味では、便利さはピカイチ。


③シリコーンバッグ

『Stasher シリコーンバッグ』

スタッシャーのシリコーンバッグ。
これは元々は食品用のものですが、化粧品や小物のポーチとしても人気です。
色んな大きさがありますが、これは『ポケット』と呼ばれる最小サイズ。


ご覧のように、ジャストサイズ。
半透明で、中が見えるので安心感があります(笑)。
完全防水仕様であり、汚れたら丸洗いできる利点もあります。

チャックの開き口が狭く、やや取り出しにくいのが玉に傷。


④ガマ口財布


このブログにはもう何度も登場している、ガマ口財布。
元々からチューニングキー入れとして活用していたものです。
ガマ口なので片手で開け閉めできる点が、ジッパー製のケースとの大きな違い。


マチもあるので、楽々収納できます。

今回、ちょっと大きめのガマ口財布も試してみます。

『AYANOKOJI がま口』

大き目なので、2~3個入れられそうですね。


これは帆布製なのですが、一枚布でクッションがないので
もう少し厚みのあるクッション入りだと、なお使い心地が良いだろうと思います。


他にもまだまだ転用できそうなケースが多く
コインポーチなどもいいですね。
意外なところでは、タバコケースも使えそうです。


それで、結局どれがいいの?という話になりそうですが
気に入ったものであれば、何でもよいと思います。

でも、あえて選ぶとすれば、やっぱり“片手で開け閉めできるもの”がお勧めですね。
つまり、ここではバネ口ポーチやガマ口財布です。

頑丈なチューニングキーなので、裸でポケットに入れて持ち運んでも
全然いいと思いますが、ケースがあると、より愛着が沸きますね。
あとは収納ケースがあったほうが、スタジオに置き忘れる、などということが
少なくなると思います。

その他にも色々お試しいただき、
これがジャストフィットして便利だった!というのがあれば
ぜひ、教えてください。

2022/09/10

錆びませんように

これは自分にとって初めてのスネアで
手放すことができない宝物である。


訳あって3年ほど、倉庫に預けてあったので
最近になってようやく使用を再開できている。

購入してだいぶ月日が経っているので
いくつか部品を交換したいと思っていた。
というか、取り替えているつもりだった(爆)。

交換したい部分は、まずはスクリュー。
最近のモデルは所有していないので分からないが
2000年以前のPearlのラグスクリューは、“なべネジ”を使っていた。

これが元々のスクリュー。


以前フルメンテナンスの時に、シリコーンコーティングを施したが
それでも長期間の倉庫保存により、やはり痛んでいる。

なべネジはラチェットが使えず、扱うときに押し付ける必要があったり
さらに長期使用で舐める恐れがあるため、このなべネジはあまり使いたくない。

ドラムのネジにおいては、昔に記述した通り
ソケット、スパナ、ドライバーなど
あらゆる工具で操作できるラグスクリューが理想的である。

なるべくオリジナルのままで残したい気持ちもあったが
利便性を考えて、ステンレスのスクリューに変更することに。
『Tomi Drumsオリジナルのステンレス製アプセットボルト&ワッシャー』に装換する。


ドラムシェルは様々な厚さがあるので、多様な長さのスクリューを持っておく必要がある。
今回在庫を漁ったところ、適合する長さのネジの在庫がギリギリ残っていた。
装着の前に、もちろんこれらにもすべてシリコーンコーティングを施す。


試験的に交換してみる。いい感じだ。
シェルへの攻撃性を減らすために、ワッシャーの表面をシェルに向ける。

最近、スクリューのトルクの統一を始めたため
今回も厳密にトルク管理を行う。



シェル=振動体として、ラグのシェルへの圧力が
統一されていることが好ましいかなと。
それどころか、何も考えずに回していけば
ちょうど良いトルクに設定できるので、楽。
ラグのスクリューだけでなく、もちろんストレイナー、バッドもトルクをすべて統一。

そして、完成の図。
単純な作業だが、結構時間がかかるものだ。


そして、この機会に、テンションボルトのワッシャーも
『Tomi Drumsオリジナル樹脂ワッシャー』に全交換。


打面ヘッドは、最近お気に入りの『Evans UV2』
やっと安心して使えるヘッドに巡り合ったと感じている。


レベル360で楽にフィットすることに加えて、コーティングの耐久性も素晴らしい。
サイドヘッドは、厚めの『Evans Snare Side Glass 500』


特殊クロスで拭きあげて、完成へ。

各種パーツも相まって、“安心できる”音に。
今後も長く使えそうですな。

2022/08/17

久々のシンバル切り

今日は久々にシンバル切り。
名器、『Paiste 3000 Thin Crash』18インチ。


かなり年期の入ったシンバルだが、これは学生時代に
当時渋谷にあったドラムショップGatewayで、割れ加工済みのものを購入したもの。
割れ加工が入っていたにもかかわらず、物凄く音が良かった。

度々使用していたが、その後ひび割れが拡大し
放置していたところを、意を決して久々にカットオフすることに。


割れ加工をするときは、U字型のくり抜きは良くない。
カットする面積は大きくなってしまうものの
一直線で切るのが、再度ひび割れが発生しにくくなり、結果的に一番長持ちする。

ひび割れの最先端をよく見極めて、


印をつけて


ホールと直角に交わるラインで、線を引く。


シンバルカットのお供は、いつも『Bahco』


金鋸本体は別に何でもいいんだけど、鋸刃は『Bahco Sandflex』一択。
色々試してきたけど、やはりこれが一番キレが良い。



さて、家で切ると家族から大ブーイングなので、近所の公園へ。
大勢のキッズの前でやると確実に囲まれるので(爆)、最も人けの少ない場所へ。


新聞紙をひいて、手袋をして、手足で固定して着手。
もちろん、鋸刃にはオイルを添加する。

大丈夫、周りの人に変な目で見られても
“我、職人ぞ”の空気を醸し出しとけばいい。

シンバル切りが久しぶりすぎて、完全にコツを忘れてて(爆)
前半結構苦労したが、後半はコツを思い出しサクサクと。
カット後は、ダイヤモンドやすりで切断面を整える。

そして、完成の図。Before→Afterも一緒に。
カットすることで、クリアーなサウンドになった。




加工したシンバルは、専らスタジオ練習用に使う。
完全円形と比べたら、わずかに音量が落ち、ややトラッシーだけど
それでもスタジオの初心者用安物シンバルに比べたら、全然いい音。
クラッシュとして遜色なし。

切ってあげると長生きしまっせ。

2022/08/15

樋口宗孝スティック研究 その②

さて、Vater Universalスティックの評価にあたり
今回まじまじと、バリエーション別のPearl 樋口モデルの形状について、調べてみた。

ストックの中に、旧型のPearl 111モデルが、奇跡的に1ペアずつ残っており
それも合わせて、評価する。

ご覧のように、新旧モデルがズラリ。


こちらが、現行のモデルたち。見た目がオサレになった。
上から
・111HC(日本製アメリカンヒッコリー)
・111AC(日本製ジャパニーズオーク)
・STH-111(アメリカ製スタンダードヒッコリー)

現行モデル

そして、こちらは、懐かしの旧型モデル
ブラックレターの字体で書かれた、このロゴが渋かった。
旧型のオークも所有していたが、現在は残っていない。

旧型モデル

そして、類似モデルとして、Universalも並べてある。

Vater Universal

樋口モデル、通称Pearl 111のカタログサイズは、いずれも
・口径 15.0mm
・長さ 410mm
なのだが、並べてみると、微妙に長さが異なることが分かる。

使い慣れているという意味では、自分の基準は
旧型のアメリカ製スペシャルヒッコリー(111SH)なのだが


計測してみると、口径がまさかの14.9mmくらい。
全長も、まさかの408mm
おいおいおい、マジかよ、と。全く気付かなかった。

一方で、後続モデルである、現行のアメリカ製スタンダードヒッコリー(STH-111)は
口径はしっかり15.0mmで、全長も410mmと、カタログ表記通り。
チップの形は、“卵型+樽型”というオリジナル形状で
新旧パッと見は同じだが、よく見ると微妙に違って、現行のほうが気持ちずんぐり。


重さについては、
 旧型アメリカ製 63&66g
 現行アメリカ製 56&56g
と、旧型がやはり重い。
この重さこそが樋口モデルという感じだが、もちろん個体差の可能性もある。

ショルダーのテーパーの仕方は同じ。
グリップエンドは、現行のほうが丸みを帯びている。


さて、現行の日本製は、ヒッコリー・オーク共に
口径15.0mmで、全長410mmと、カタログ値通り。
ただ、チップの形が完全に卵型”


あれ、樋口モデルは、伝統的に卵型+樽型なのに、どうしてこうなった?
ちなみに、旧日本製モデルは、しっかり従来通りの卵型+樽型だったことを確認。
モデルチェンジ時に、形状の引き継ぎはしっかりされたのだろうか。
あっ、現行カタログにも、Oval(卵型)と書いてるし...。

重さは、
 ヒッコリー 63&63g
 オーク   58&59g
まさかのオークよりも、ヒッコリーのほうが重い。
ちなみに、さすがに現行モデルは重さのマッチングの精度が高く
そこは企業努力や技術の進歩を感じている。


さて、本題はVaterのUniversalとの比較なのだが
上記のように、同じ樋口モデルとは言え、新旧各モデルの形状の違いが目立ち
どれが自分のスタンダードなのか、分からなくなってしまった(爆)。

まぁ現実的なことを考えて、現行のアメリカ製スタンダートヒッコリーを
基準にして、比べてみたい。


VaterのUniversalは、口径が0.595インチ (=15.1mm)であり
実際の計測でも15.1mmであり、樋口モデルよりも、0.1mmだけ太い。
その差は感じるときもあれば、感じない時もある。
全長のカタログ値は、16インチ (=406.4mm)のはずなのだが
実際測ってみると、なぜか409mmあり、410mmに近似している。

テーパーの形状はほぼ同じ。
チップの形状は、Universalも、卵型+樽型”なんだけど
少し形が違って、より樽型に近い。


重さは、
 Universal     51&53g
 現行アメリカ製  56&56g
と、振った印象通り、Universalのほうが、やや軽い。

ちなみにこの二つ、同じ工場で作ってるんですかと思うほど
木材の質が酷似しており、クリアラッカーの仕上げも全く同じに感じる。
まさかのVater社のOEM??(教えて中の人)


ひぐっつあんは、他にもVic FirthAHEADにもシグネチャーモデルがあり
ご本人は後年はAHEADばかり、使っていた記憶がある。
Pearl以外のスティックは、サイズが全然違ったり
ナイロンチップだったりで、手を出したことはない。

とまぁ、新旧モデル並べてみて、比較してみたら、色んな発見がありましたよ、と。
旧型モデルは、貴重な参考資料として、このまま使わずに保管していく所存。


先述の通り、Universalは十分に樋口モデルの代替になりそうな印象だった。
Universalは1ペアしか注文してないのに、1ダース届いたりしているので
今後も長く使っていこうと思います。

2022/07/15

樋口宗孝スティック研究 その①

ドラムを始めたばかりの人は、自分にどんなスティックが合っているのか
その判断材料すらない訳で、スタンダードと呼ばれるものを使ったり
有名ドラマーのシグネチャーモデルを使ったり
はたまた、安いスティックを使ったりすることが一般的である。

経験を積むうちに、スティックの取り回しやすさや、手の中でのフィット感、
リバウンドの拾いやすさ、叩いたときの音色、などの判断基準が生まれてきて
徐々に、自分の好みが分かるようになる。

自分は、ドラムを始めたての頃、しばらく台湾製の安いスティックを使っていたが
アメリカへ遊びに行ったときに、Zildjian Drumsticksの
細い6Aから16mmくらいのRockシリーズまで買ってきて
ちゃんとしたスティックを色々試して、模索したことを思い出す。

そして、最初に自分の定番となったものは、Promarkの『420 Mike Portnoyモデル』


決してテクニカルプレイをやっていた訳ではないのだが(汗)、これがしっくりきた。
ナイロンチップで、口径13.5mmとやや細めのモデル。
ライブなども含めて、しばらくメインとして君臨した。

そして、しばらくした後、Pearlの『樋口宗孝モデル』に出会い
口径の太さと、先端寄りのウェイトバランスがクセになり
15mm径のスティックにハマったものだ。
オーク、メイプルなどの素材違いや、同口径の他のモデルなど、色々試し
やっぱり、ヒッコリーの樋口モデルが至高、となった訳である。

先日、このようなブログ投稿をしたのだが
その後数名の心優しい方々から、樋口モデルに代わりとなりうる
ドラムスティックの情報をいただいた。
それは、Vater『Universal』と呼ばれるモデル。

Vater 『Universal』

Vater社の公式ウェブサイトでは、以下のサイズとのこと。

 Length  16" = 406.4mm
 Grip 0.595" = 15.1mm

樋口モデルは全長410mm、口径15.0mmであり
長さと口径はわずかに異なるものの、近似しているサイズである。
さらに、Sturdy neck and rounded ball/barrel hybrid style tipとのことで
まさにその通りで、樋口モデルにクリソツ。

ネットで調べた限りでは、Vater社は昔Pearlのアメリカンシリーズの
生産を請け負っていたそうで、現行ラインナップに
その名残のモデルがいくつか残っている、とのことだが、本当だろうか。

故・青山純さんが樋口モデルの愛用者だったことは有名な話であるが
Vaterの青山モデルの左手用は、まさにUniversalとのこと。

Vaterのスティックは、昔Chad Smithモデルを少し使用していた経験があるが
木目が揃っており、材質が良い印象。仕上げも丁寧。
Universalは楽器店の店頭でチェックしたことはあったのだが
実際に入手して、じっくり試してみた。

形としてはほぼ似通っており、遜色ない印象。
しかし木材が同じヒッコリーでも樋口モデルよりも粗なのか、重量が軽い。
現行の樋口スティックで言うと、国産の111HCよりは
アメリカ産のSTH111に近い感触。

練習パッドでじっくり叩いた感じだと、あれ、不思議。
あまり違和感がなく、結構叩きやすいかも。
次に、実際のドラムセットで叩いてみたが
やはり樋口モデルのほうが芯のある音が出るが
装飾符などは、逆にUniversalのほうがやりやすい...。

素人が使う範囲内としては、遜色なさそうな印象である。
もし樋口モデルが入手できなくなったら、十分に代替となりうると判断。

いやはや、目から鱗でした。
ありがたいです。

(続く)